1. Renesas RA での MicroPython の始め方¶
このチュートリアルでは、MicroPython の設定、プロンプトの表示、ハードウェアペリフェラルの使用、内部フラッシュファイルシステムの使用、リセットおよびブートモード、内部ファイルシステムの工場出荷時へのリセットについて説明します。
1.1. 必要なもの¶
まずはボードが必要です。使用可能なボードの情報は Renesas RA ポートに関する一般情報 を参照してください。
ボードと PC を接続するために USB-シリアル変換ケーブルが必要です。ボードの UART TX、RX 端子に接続できるよう、信号ピンが分離しているタイプを用意してください。
1.2. J-Link OB による MicroPython イメージの書込み¶
ボードには J-Link OB というプログラマインタフェースが内蔵されています。J-Link Software を使うと、J-Link OB を介して MicroPython のバイナリイメージ "firmware.hex" をボードに書き込めます。
J-Link Software とドキュメントのパックは https://www.segger.com/downloads/jlink/ からダウンロードできます。
J-Link Software をインストール後、J-Flash-Lite を起動します。J-Flash-Lite の Device 選択メニューで、次のデバイスを指定してください。
ボード | デバイス |
EK-RA4M1 | R7FA4M1AB |
EK-RA4W1 | R7FA4W1AD2CNG |
EK-RA6M1 | R7FA6M1AD |
EK-RA6M2 | R7FA6M2AF |
RA4M1 CLICKER | R7FA4M1AB |
J-Link-Lite の Data File でファームウェアの hex ファイルを選択し、Program Device ボタンを押すとファームウェアが書き込まれます。
1.3. MicroPython プロンプトの表示¶
USB-シリアル変換ケーブルの RX/TX/GND ピンと基板の TX/RX/GND ピンをクロス結線します。
ボード | USB シリアル RX | USB シリアル TX |
EK-RA4M1 | P411 | P410 |
EK-RA4W1 | P205 | P206 |
EK-RA6M1 | P411 | P410 |
EK-RA6M2 | P411 | P410 |
RA4M1 CLICKER | P401 | P402 |
MicroPython REPL (Pythonプロンプト)には、USB シリアルまたは UART で、ボーレート 115200、ストップビット 1、パリティビット無しで、好みのターミナルソフト、Linux なら picocom、Windows なら Tera Term などでアクセスしてください。Linux では次のコマンドで試せます:
$ picocom /dev/ttyACM0
次のように MicroPython REPL のプロンプトが表示されます:
MicroPython v1.18-293-g339aa09b8-dirty on 2022-03-26; RA6M2_EK with RA6M2
Type "help()" for more information.
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