7. セーフモードと工場出荷時リセット

pyboard で何かがうまくいかなくても慌てないでください! 間違ったプログラムで pyboard を壊すことはまず不可能です。

最初に試してみるのはセーフモードに入ることです。これは boot.pymain.py の実行を一時的にスキップし、デフォルトの USB 設定を使います。

ファイルシステムに問題がある場合は、工場出荷時リセットを試せます。これはファイルシステムを元の状態に復元します。

7.1. セーフモード

セーフモードに入るのには次の手順を行います:

  1. pyboard を USB に繋いで電源を入れます。
  2. USR スイッチを押し続けます。
  3. USR を押しながら、RST スイッチを押して放します。
  4. その後、LED が緑からオレンジ、緑+オレンジへ、そして元に戻るということを繰り返します。
  5. オレンジの LED だけが点灯 するまで USR を押し続け、USR スイッチを放します。
  6. オレンジの LED はすばやく4回点滅してから消灯します。
  7. これでセーフモードになりました。

セーフモードでは boot.pymain.py ファイルが実行されないので、pyboard はデフォルト設定で起動します。つまり、ファイルシステムにアクセスできるようになり(USB ドライブが現れるはずです)、問題を修正するために boot.pymain.py を編集できます。

セーフモードへの移行は一時的なもので、pyboard 上のファイルは維持されます。

7.2. ファイルシステムの工場出荷時リセット

pyboard ファイルシステムが壊れた場合(たとえば、アンマウント/取り出しを忘れた場合など)、または boot.py か main.py で救えないコードがある場合、ファイルシステムをリセットすることができます。

ファイルシステムをリセットすると、内部 pyboard ストレージ(SD カードではない)のすべてのファイルを削除し、ファイル boot.py, main.py, README.txt, pybcdc.inf を元の状態に復元します。

ファイルシステムを工場出荷時の状態に戻すには、セーフモードを入力したのと同じ手順にしたがいますが、緑+オレンジ で USR を放します。

  1. pyboard を USB に繋いで電源を入れます。
  2. USR スイッチを押し続けます。
  3. USR を押しながら、RST スイッチを押して放します。
  4. その後、LED が緑からオレンジ、緑+オレンジへ、そして元に戻るということを繰り返します。
  5. 緑とオレンジの両方の LED が点灯 するまで USR を押し続け、USR スイッチを放します。
  6. 緑とオレンジの LED がすばやく4回点滅します。
  7. 赤い LED が点灯します(そして、赤、緑、オレンジが点灯します)。
  8. pyboard はファイルシステムをリセットします(これには数秒かかります)。
  9. LED がすべて消灯します。
  10. これで、ファイルシステムがリセットされ、セーフモードになりました。
  11. 通常どおりブートするには RSTスイッチを押して放します。