このドキュメンテーションは、MicroPython の最新開発ブランチのためのものです。 リリースバージョンでは利用できない機能に言及することがあります。

特定のリリースのドキュメントをお探しの場合は、左側のドロップダウンメニューを使って、 望みのバージョンを選択します。

2. MicroPython REPL プロンプトの始め方

REPL は Read Evaluate Print Loop の略で、Zephyr ボードでアクセスできる対話的な MicroPython プロンプトに与えられた名前です。コードのテストやコマンドの実行には REPL の利用ををお勧めします。

2.1. シリアルポート経由の REPL

REPL は zephyr,console デバイスツリーノードによりボードに指定された UART シリアルペリフェラルで使えます。REPL のボーレートは 115200 です。ボードに USB シリアルコンバータが搭載されている場合は、PCから REPL に直接アクセスできます。

USB シリアル経由のプロンプトにアクセスするには、ターミナルエミュレータプログラムを使用する必要があります。Linux または Mac の場合は、ターミナルを開いて次を実行してください(訳註: Mac の場合はデバイスファイル名が異なります。たいていは /dev/tty.usb〜 という名前が付いています):

screen /dev/ttyACM0 115200

screen の代わりに picocomminicom を試すこともできます。 ttyACM には /dev/ttyACM1 かそれ以上の番号を使う必要があるかもしれません。このデバイスにアクセスするには、追加のパーミッションが必要な場合があります(uucpdialout グループ、sudo を使うなど)。Windows の場合は、puTTY などのターミナルソフトを入手し、適切な COM ポートを使ってシリアルセッションで接続します。

2.2. REPL の使い方

シリアルプログラム(PuTTY、screen、picocom など)を開くと、カーソルが点滅する空白の画面が表示されます。Enterキーを押すと(またはボードをリセットすると)、以下のようなテキストが表示されます:

*** Booting Zephyr OS build zephyr-v3.1.0  ***
MicroPython v1.19.1-9-g4fd54a475 on 2022-06-17; zephyr-frdm_k64f with mk64f12
Type "help()" for more information.
>>>

これで、MicroPython コードをボード上で直接実行してみることができます。

>>> で示されるプロンプトに入力したものは、Enter キーを押した後に実行されます。入力したテキストにエラーがある場合は、エラーメッセージが出力されます。

まず、プロンプトに次のように入力し、動作していることを確認してください:

>>> print("hello world!")
hello world!

すでに python を知っているなら、ここでいくつかの基本的なコマンドを試せます。たとえば、次を試してみてください:

>>> 1 + 2
3
>>> 1 / 2
0.5
>>> 3 * 'Zephyr'
ZephyrZephyrZephyr

ボードにLEDがあれば、以下のコードで点滅させることができます:

>>>import time
>>>from machine import Pin

>>>LED = Pin(("GPIO_1", 21), Pin.OUT)
>>>while True:
...    LED.value(1)
...    time.sleep(0.5)
...    LED.value(0)
...    time.sleep(0.5)

上記のコードでは、FRDM-K64F ボードの LED を使っています(ポートB、ピン21; Zephyrの規約ではポートは "GPIO_x" で識別され、 x は0から始まります)。他のボードでは、そのボードのリファレンス資料を使って調整する必要があります。